5月は行政による、家庭や私たち個人への働きかけ、さらに歯の保健計画についてお伝えしたいと思います。
歯や口腔の健康が全身の健康と密接な関わりがあるのは、みなさんご存知ですよね。たとえば歯周病ひとつとっても、心臓病、脳卒中、糖尿病、気管支炎、肺炎(誤嚥性)などの病気と関連しています。
そこで県では「栃木県歯科保健基本計画」に基づき、私たちの健康増進の施策を計画しています。
まずは、この基本計画の理念、歯と口腔の健康が生涯の健康と密接に関係している、という意識・理念の普及が必要です。
栃木県歯科保健基本計画の理念
- 8020(ハチマルニイマル)の達成に努める
(80歳で健康な歯を20本以上残そう、という運動) - 歯と口腔の健康を通じた全身の健康づくりに努める
- 生涯にわたる生活の質の向上を目指す
意識されると次は実践! 頭でわかっていても次の行動に移せるか、が重要になってきます。それも乳児から成人、高齢者まで対象年齢の幅広さや、妊婦や障がいを持った方など状況も異なることから、それぞれのステージを念頭に置いた取組が必要になってきます。
特に学校を卒業した成人、壮年期以降は歯科検診の機会が失われがちです。また、障がいを持った方や介護を必要とする方も、検診や診療を受ける機会は少ないといえますので、訪問診療や巡回診療の一層の充実で、健康増進を目指す必要があります。
そのため県では、歯及び口腔の健康づくりのための様々な施策を計画していますが、そのなかの主要なものを抜粋して紹介します。
歯及び口腔の健康づくりのための施策(抜粋)
- 妊婦の歯科検診・健康教育
- 事業所や大学等の、従業員や学生への歯科検診の推進
- 高齢者の介護予防
- 障がい児者・要介護者への診療・保健指導の推進
- 生活習慣病や誤嚥性肺炎などの歯と口腔の関わりについての啓発
健康維持や増進は誰もが気になるところですが、仕組みや考えをいくら理解しても、実際に行動しなければ効果は得られませんね。
県民のみなさん。お口のチェックをしてますか。最近お口を歯医者さんに診てもらったのはいつですか。
こういったことが、自分の健康は自分で維持して増進する、ということなんです。ですから今日から始めましょう。歯のチェック、口のなかのチェックをぜひお願いしたいと思います。