『県民公開講座』が開催されました

 7月29日(日)栃木県歯科医師会館に於いて、県民公開講座が開催されました。
 当日は30℃を超える猛暑の中 227名の来場者がありました。 宮下均栃木県歯科医師会副会長の開会の辞の後、柴田勝栃木県歯科医師会会長は挨拶で、平成 23年4月より「栃木県民の歯及び口腔の健康づくり推進条例」が施行されこの基本理念に基づき「栃木県歯科保健基本計画」の策定に伴い、これからの超高齢化社会を見据えた中の一つとして、健康寿命と平均寿命の差を縮める目標として、今回のテーマ「口は命の入り口、心の出口」歯科として各種の取り組みを行っていく必要があると述べました。

 来賓の福田富一県知事には、「お口の健康は全身の健康へのパスポート」をキャッチフレーズに条例、基本計画に基づき県歯科医師会と伴に、国県市町村各関係団体等と連携していくと、挨拶の言葉をいただきました。又、今回「歯及び口腔の健口大使」として現在態川哲也氏が芸術監督を務めるKバレエカンパニーで活躍中の栃木県出身のバレエダンサー遅沢佑介氏の大使任命式が行われ、協力の約束の言葉をいただきました。

 日本歯科医師会大久保満男会長による「生きる力を支える歯科医療の実現―食といのち―」をテーマの基調講演がありました。平成元年より8020運動の施行からの歯科保健医療の取り組みを通して、人間の一生涯において、より多くの歯を残し、喪失してしまった口腔機能の回復や維持と全身の健康との深い関係といったお話しの中では、歯の喪失の原因①むし歯43.4%②歯周病41.8%③その他 14.8%むし歯菌、歯周病菌など分かりやすい言葉を交え糖尿病と歯周病、噛む事と認知症、ターミナルケアー「最後まで口から食べる事の大切さ」など一般の参加者にも分かりやすく講話していただきました。

 静岡県米山歯科クリニック米山武義院長による「口腔ケアは要介護高齢者の命を救う !!」という特別講演では、臨床研究の中で、要介護高齢者の肺炎死亡率が高い問題で、口腔内ケアによって、発熱、肺炎の発生率、死亡率の減少がデータとして得られたお話しがありました。又ビデオ映像では歩けなかった患者が義歯による口腔機能回復で歩けるようになった症例や、食事の変化や日常会話など生活レベルの改善向上をみた症例が上映され、会場からも関心の声がもれました。最後にターミナルケアーの現場で、とても合った義歯の改善でおいしく自分で食べられた時のうれしそうな高齢女性患者の笑顔がとても印象に残りました。米山先生も「入り口よければ終わりよし、終わりよければすべてよし」と講話をまとめられました。

 この他に、栃木県医師会前原操副会長、栃木県保健福祉部保健医療監名越究氏、栃木県歯科衛生工会林幸子会長をパネリストに迎えシンポジウムが行なわれ会場からの質問にも丁寧に答えていただきました。
 県民の歯科保健医療の推進を目標によりいっそう連帯協力をしていくことで一致し、栃木県歯科医師会中津道昭副会長により閉会されました。今回歯科医師会や会員の先生方の取り組み活動などが県民の方に発信出来た、有意義な県民公開構座となりました。

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